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Nintendo Switch 2 版「祇(くにつがみ)」先行試遊! 新たに追加されたマウス操作でエクストラコンテンツ「畏界遷宮(いかいせんぐう)」に挑戦

【Nintendo Switch 2 「祇(くにつがみ):Path of the Goddess」】
6月5日 発売予定
価格:3,990円

 カプコンは、「Nintendo Switch 2(以下:Switch 2)」のロンチタイトルとして「祇(くにつがみ):Path of the Goddess (以下、祇(くにつがみ))」の発売を6月5日に予定している。

 本作は2024年7月19日にプレイステーション 5/4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC用として発売されたタイトルであり、カプコンが誇る美しい”和”テイストの世界観と、多くの村人と協力してステージを攻略する独特のアクション×戦略性が魅力の作品となっている。

 「Switch 2」版では新要素として直感的な「マウス操作」とクリア後のエクストラコンテンツ「畏界遷宮(いかいせんぐう)」が追加されており、今までに無い新たなゲーム体験が可能だ。今回はそんな新たな「祇(くにつがみ)」を一足早く触る事ができたので、早速プレイ感を紹介しよう。

 なお、「祇(くにつがみ)」の世界観やベースとなるゲーム内容については他プラットフォーム版のレビューにて詳しく紹介しているので、ぜひそちらを参考にしていただきたい。

【Nintendo Switch 2 『祇(くにつがみ):Path of the Goddess』 発表トレイラー】

Switch 2 版ならではの新要素“マウス操作”は「祇」と相性バッチリ!

 始めに「Switch 2」版ならではの要素や利点について紹介しよう。新たな操作方法となる「マウス操作」は「Switch 2」の新機能を活かした要素となり、PCマウスのようにテーブル等にコントローラーをスライドさせる事で操作が可能になるシステムだ。本作の場合だと両手に持つコントローラーのうち、基本的なキャラクター移動等の通常操作は左コントローラー、もう片方のマウス操作で画面内のカメラ移動やボタンアクション等を行なう形となっていた。

 マウス操作の一番大きな利点としては、今までと異なりゲーム画面に直接カーソルが表示され、直感的な操作が可能になる点だろう。特に本作の場合はゲームの性質上、村人への移動指示やアイテム・システム選択など画面内の特定の場所を指定する操作が頻繁に発生するので、瞬間的なアクションを得意とする「マウス操作」との相性はバッチリだ。

村人への指示やアイテム選択など直感的でスピーディーな操作と相性が良い部分が多い

 実際にプレイした所感として、ゲームパッド等とはかなり異なる操作感になるので慣れは必要だが、随所でスピード感のある操作が可能だったので、好むプレーヤーは多そうな印象だ。

 操作設定も充実しており、マウス感度の調整や自分のプレイスタイルに合わせたボタン変更は勿論、通常操作とマウス操作を瞬時に変更できる「リアルタイム切り替え」といった独自の設定等も自由に変更可能。個人的な見解として、「マウス操作」は直感的でスピーディーな操作が可能な代わりに、コントローラー操作ほど精密な選択が難しく感じたので、「リアルタイム切り替え」を用いてシチュエーションに合わせた操作を選択するといったプレイも悪くないように感じた。

マウス操作設定。かなり細かくプレーヤーに合わせて調整が可能だ

新たに追加された「畏界遷宮」は無限にバトルを楽しめる上級者向けコンテンツ

 今回から新たに登場する新要素「畏界遷宮」は新要素の中でも一番の目玉コンテンツと言っても過言ではない。このモードは本編を1度クリアした後に解放され、ひたすら襲い掛かる畏哭(いこく)を撃破し巫女が力尽きるまで戦い抜く上級者向けのスコアアタックを楽しめるのだ。

 本編のシステム踏襲しつつもシンプルにアクションを楽しめる形に最適化された昼夜サイクルをベースに、ステージ毎に用意された畏哭達の猛襲(ウェーブ)をクリアして次々にステージを進めていく事となる。

【『祇(くにつがみ):Path of the Goddess』 畏界遷宮トレイラー】
新コンテンツ「畏界遷宮」
ステージが開始すると昼にフィールドのチェック&襲撃の準備を、夜になると畏哭達とのバトルが開始する。本編の昼夜のペースがかなり早く、襲撃のサイクルも早いため素早いステージ把握と戦略の組み立てが重要となる

 本編と大きく異なる点としてステージ移動しても巫女の体力が回復しないため、如何に安全かつ効率良く畏哭を撃破できるかが重要となる。ハイスコアを目指すには1夜でも多く巫女を守る必要があるが、畏哭を撃破する際のコンボや敵の種類などもスコアに影響するためスタイリッシュなアクションも求められるだろう。

 用意されているステージも本編と異なり、現れる畏哭の組み合わせも未知数なため新たな戦略を練る必要があるため、本作のバトルシステムを存分に楽しめるモードとして非常にやり応えのある「腕試し」的な要素が多分に含まれたコンテンツなのだ。

クリア時のスコア表示。どうすればスコアを伸ばせるか考えていくのも楽しい

 「畏界遷宮」の鍵となるのがこのモード独自のビルドシステムだ。本編ではストーリーを進めるにつれて村人の職業や主人公「宗」のアクションや装備も充実していったが、このモードでは比較的初期状態の「宗」を強化しながら進んでいく形となっている。

 各ステージの「猛襲(ウェーブ)」をクリアする毎に報酬としてキャラクターの強化やアイテム、村人の追加や職業等を獲得できるシステムとなっており、自身のプレースタイルやステージの攻略に合わせたカスタマイズするのだ。

 どんな報酬がリストに現れるかはランダムとなっているため、プレイする毎に異なる戦略性を楽しめるのもこのモードの特徴と言えるだろう。

報酬獲得画面。報酬はランダムとなるのでプレイする度に毎回ワクワクする

 また、このモードでは村人の転職以外にもステージの仕掛け修理に「結晶」を消費するため、むやみに転職を繰り返すと「結晶」が枯渇し不利な状況に陥る事が多々発生する。「ステージに合わせた職業構成で挑みたいが先の事を考えると……!」といった場面も多く、「結晶」のリソース管理も本モードの面白さに繋がっていると感じた。

 本編では全く使っていなかった職業やアイテムの新たな強さに気付けたり、限られたリソースの中で上手く立ち回るシステムが本作のゲーム性と噛み合って、非常に面白味の強いコンテンツとなっている。

「畏界遷宮」では結晶の管理がより重要となってくる
障壁などの基礎的なステージギミックは基本的には起動させたいが、村人の転職の事を考えるとどこまで結晶を消費するか悩ましい所……。「結晶」は他にもアイテムの追加入手等にも使用できるため役割は無限に存在する

 今回は短時間の試遊だったので各ステージの詳細等は判明しなかったが、序盤のステージでも報酬の引きによっては慣れない戦略を取る必要が出て来たり、油断するとしっかり死角から巫女が襲われてゲームオーバーする位の難易度となっていた。

 後半ステージには恐らくボス等も多く登場する事が予想でき非常に恐ろしいが、本作をマスターしたハイスコア勢がどのような神プレイを見せてくれるかも楽しみである。

筆者はしっかり下手くそな事もあり、初見な事も相まってしっかり序盤のステージでやられてしまった……! 本編とはまた異なったゲーム体験が味わえるので、「祇」を既に遊び尽くしたという方にも強くオススメしたい

 また、「Switch 2」は従来の「Switch」と同じく携帯モードでもプレイする事が可能なため、外出先等でも手軽に本作を遊べるようになったのも本モードの追い風だろう。スコアアタック系のモードはドハマりすると無限に遊べてしまう為、ゲーマーにとってはこの上ない環境が揃ったと言える。

 「畏界遷宮」は発売中の他プラットフォームでも無償アップデートで追加を予定しているとの事だが、既存プレーヤーでも四六時中プレイしたい場合は「Switch 2」版の購入を検討してみるといいだろう。様々な遊び方が可能になった「Switch 2」版「祇(くにつがみ)」をぜひ一度体験してみてほしい。